Open ! Architecture 2014


"Open ! Architecture" は、知る人ぞ知る名建築を設計者又は研究者、現在の使用者又は関係者の案内により見学し、建築としてだけでなくそこに籠められた"思い"に想いを馳せようとする企画です。
この秋は、日程との相性が良く 多くの会に参加出来ました。


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25日 東浅草小学校

元は 待乳山小学校でした。
待乳山小学校と田中小学校の統合で 中立の東浅草小学校になりました。

関東大震災のとき117の小学校が倒壊・焼失し、鉄筋コンクリートの「復興小学校」建設され、現在も小学校として使用されている6校の一つです。...
校長先生の案内で見学させていただきました。

鉄筋コンクリート造ながら 内装は木造で、児童に親しみやすく 温かみを感じるよう様々な 仕掛け/工夫がなされています。これらは現代でも手本となるものです。

現在の校長先生に至るまでの長い間 多くの関係者が愛情を以て維持されてきたことが良く分かりました。

個人情報保護と狭隘な立地環境のため 写真は道路の反対側からの玄関1枚になりました。





1026日 銀座・昭和ヒトケタ建築めぐり

共に 昭和7(1932)竣工の 奥野ビルと旧宮脇ビルを見分。

奥野ビル(写真 左)は 同潤会アパートと同じ川元良一の設計による共同住宅で、現在は 画廊、事務所として 羽化前のアーティストの場となっているが 生活感が染みついていました。

旧宮脇ビル(写真 右)は 油商の売り場兼事務所として建てられ、料理屋として使われた後 現在は 小奇麗な貸しギャラリー「銀座レトロギャラリー MUSEE」となっています。

共に 当時の最新の建築思想と技術が生きていました。

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1027日ブルガリア大使館

マリーン公使のご案内で見分させていただきました。

大使館(写真 上)は 丹下健三の設計により 1974年の竣工。...
崖の下部に執務室が、崖の傾斜部分に館員のレジデンスが 中庭を挟んで配置されています。
崖の上部に大使公邸があります。

大使公邸(写真 下)は 横浜 ホテル・ニューグランド、銀座和光、東博本館、GHQに使用された第一生命館などを手掛けた 渡辺仁が 石坂泰三邸として設計、1937年に竣工したものです。
まさに洋館ですが 和と洋が絶妙に織り交ぜられています。

ブルガリアの建築の基本は木造。ディーテイルには日本と通じるものがある由です。

37年という時間の差だけでない 設計者の個性の違いを感じました




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11月24日 M氏邸

東久留米の自由学園正門近くにある このお宅は、築100年(途中移築有)の和館とガラスの箱のような現代建築を巧妙に融合させた建物。
お二人とも建築家である施主ご夫妻の思いの籠った解説で見学しました。(現在もお住い中のため写真は遠慮しました。)



1223日 彩の国さいたま藝術劇場

この劇場の計画段階から携わられている 建築事務所の共同設計者であった浜野さんと劇場部長の山海さんのご案内で、外観、大ホール客席、舞台、奈落、天井裏から練習室まで ご案内いただきました。

1.電気拡声器のない時代のように、肉声で舞台と客席が一体となれるよう 700席とした。

2.700席の客席に匹敵する8間(14.4m)の舞台とし、これと同じ大きさの奥舞台、その半分の袖舞台を舞台の両袖に設けた。

3.完成された演目を持ってくるのではなく、練習室(Studio)で1ケ月以上かけて演目を作り、稽古室(Rehearsal Room)で 1週間かけて仕上げた上で、舞台で上演、さらには海外を含む外部に展開している。

4.そのため大小合わせると12室の舞台と同じ規模の練習室、稽古場を供えている。

5.これらは一つの箱に納めるのではなく、それぞれを低層建築都市、有機的につないだ構造とされている。

お二人の思いの籠ったご説明は 素晴らしいものでした。

写真左:シンボルタワー。右:全体模型。

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